2010 年 6 月 8 日

マイクロファイナンス・インターナショナルがラテンアメリカ向け送金サービスで連邦準備銀行と提携

このたび連邦準備銀行は、メキシコ中央銀行、ヘンジメント銀行、マイクロファイナンス・インターナショナル・コーポレーション(MFIC)と提携し、新しい国際ペイメントサービスを立ち上げた。新しいサービスは米国金融機関の口座から中南米11カ国の口座を持たない受取人に対する送金が可能になるもので、銀行、あるいは信頼性の高い第三者機関(ノンバンク)の窓口で送金の受取が可能になる。この「Account-to-Receiver」(口座から受取人)サービスは連邦準備銀行が提供するFEDGlobal ACH Payment、すなわち米国とカナダ、メキシコ、欧州、ラテンアメリカ間を結ぶ電子決済サービスの一環として導入された新機能である。

新サービスの導入により、米国金融機関では口座を持たない家族宛てに送金したい人を、新規顧客として獲得する能力が飛躍的に向上する。メキシコにおけるサービスはメキシコ中央銀行と直接連携し、それ以外の10カ国ではヘンジメント銀行とMFICと協働する。

「このイニシアティブはペイメントシステムの効率、機能性を高めるという連銀の責務を果たすものです。」アトランタ連銀リテールペイメントオフィスのシニア・バイスプレジデント、ジェイムス・マキーが述べている。「本サービスは低価格の海外送金サービスを提供して、新規顧客獲得につなげたいという金融機関の要望に応えるものです。」

メキシコ中央銀行ペイメントシステム責任者のリカルド・メディーナは「メキシコ銀行はこれまで数年間にわたり、米国連銀と共に二国間の膨大な送金需要に応える革新的サービスの開発に取り組んできました。今回立ち上げた新サービスは、米国に親戚や友人がいるメキシコ人家族にとって特に有益です。」と述べた。

US Foreign Service Instituteの中米・カリブ担当チェア兼 Institute for the Study of International Migrationの上級研究員であるマヌエル・オロスコの推計によると、米国発の個人送金は年間総額1100億ドルを超える。しかし送金受領額が多い国では金融システムが未発達なことがあり、送金受取人の大半は銀行口座を持たず、現金での受取りを望むことが多い。

MFIC社長兼CEOの枋迫篤昌は「このイニシアティブは金融サービスへのアクセスを改善しつつ、銀行に新たな商機を提供するという弊社のミッションを実現するもので、その一翼を担うことができて非常にうれしく思います。弊社の送金プラットフォーム、アリアスは広範なネットワーク、優れたコンプライアンス、先進的なプロセステクノロジーを擁し、米国連銀ならびに米国の銀行にふさわしいソリューションです。」と述べている。

「Account-to-Reciever」サービスは口座間の送金とほぼ同じであるが、受取る側の口座が個人ではなく、金融機関、あるいは支払いを代行する信頼性の高いノンバンク金融機関に属する。口座間の送金と同様、送金者と受取人の本人確認情報は一式、ACHファイルに記録されている。更に受け取る際のセキュリティ対策として受取人は身分証明書と取引ごとに発行されるパスワードの提示を求められる。

「ヘンジメント銀行が国際ペイメントサービスをより安全に、効率的に、そして安く移民に提供する一員に選ばれて大変光栄です。今回の協力体制を通じてこの種のサービスへのアクセスを増やし、弊社の送金分野における市場シェア拡大につなげたいと思います。」ヘンジメント銀行の国際渉外マネージャーのマウリシオ・カルマニャーニは述べている。

「Account-to-Receiver」サービスの対象国は、アルゼンチン、ブラジル、コロンビア、コスタリカ、エルサルバドル、グアテマラ、ホンデュラス、メキシコ、ニカラグア、ペルー、ウルグアイの11カ国。このサービスはInternational ACH Transactionルールが昨年発効されたことにより実現した。International ACH Transaction(IAT)はOFAC(米国財務省外国資産管理局規制)とUSA Patriot Act(米国愛国者法)遵守に必要なトラベルルールを含んでいる。

以上

金融サービス政策委員会 (FSPC)

金融サービス政策委員会(FSPC)は連邦準備銀行の金融サービス及び関連サポート機能の全般的な方針と、進化する米国のペイメントシステムに対処する際のFEDのリーダーシップに責任を負っている。FSPCは、準備銀行の社長3名、準備銀行第一副社長2名から成る。

FedACHサービス

連邦準備銀行は、40年の実績とACHに関するノウハウを有する米国最大のACH(電子決済システム)オペレーターである。連邦準備銀行は信頼性、費用効率が高く、ハイクォリティな決済サービスを国内21,000以上の金融機関に提供している。連邦準備銀行の信頼性とサービスへの真摯な取り組みは、金融機関による高品質なACHサービスの提供を可能にしている。FedACHサービスやその他連銀金融サービスの詳細はwww.FRBservices.orgをご覧下さい。

マイクロファイナンス・インターナショナル・コーポレーション(MFIC)

MFICは銀行サービスへのアクセスを持たない「Unbanked」の金融システムへの融合を目指し、金融機関に対して送金ソリューションを提供している。MFICの送金システム「アリアス」は、世界の多様な規制、ビジネス環境下で営業する金融機関に不可欠な機能を備えている。アリアスは現行のマネーロンダリング規制に対応して、リアルタイムの自動コンプライアンスモニター機能を搭載している。また、あらゆる銀行システムや携帯電話やPOS装置など、途上国における金融サービスの提供に重要な役割を果たしている機器を含め、様々なインターフェースに対応している。
MFICはさらに、アセラ・コンプライアンスの名称で金融機関へのコンプライアンスコンサルティングを行っているほか、移民向けの金融サービスセンター、アランテ・ファイナンシャルを経営している。

メキシコ銀行

メキシコ銀行はメキシコの中央銀行で、その機能の一つとしてペイメントシステムの安全化、効率化を推進している。メキシコ銀行はメキシコのペイメントシステムの基幹であるSPEI (Interbank Electronic Payment System)の運用も行っている

ヘンジメント銀行

ヘンジメント銀行は1992年に創業したブラジルの大手銀行で、外国為替売買、アドバイザリーサービスを行っている。国際サービスの分野では外国送金、外貨預金口座、小切手買収などを含め、多様な商品を提供している。またVisaと提携してカード事業も積極的に行っている。現在海外旅行者向けVisaTravel Money Cardの最大発行者である。また、輸出入業者を対象に貿易金融も行っている。

MFIC 問い合わせ

Yasuko Fumuro, VP, Public Relations
1-202-503-1078
yfumuro@mfi-corp.com

プレスリリース

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