2008 年 9 月 19 日

「第3回 グローバル・ブレイン・アライアンス・フォーラム」を東京ミッドタウンにて開催

大手企業とベンチャー企業の戦略的提携を支援する「グローバル・ブレイン アライアンスフォーラム」(略称「GBAF」)の第3回目が、9月19日に東京ミッドタウンにて開催されました。

今回のフォーラムは、『売れない時代の「売れる」法則』 と題し、成熟時代におけるマーケティング戦略はいかなるものかという実践的なテーマを設定しました。

当日は雨の中ではありましたが、総勢120名あまりの大手企業の経営企画および新規事業担当者、ベンチャー企業経営者、政府及び大学関係者の皆様にお集まりいただき、ダイレクト・マーケティング、インターネット・マーケティングといった新しいマーケティング戦略について、本分野のトップを走る新興企業の経営者からご講演を頂きました。また、今までのフォーラムにはなかった新しい試みとして「ベンチャービジネス・ゴングショー」と題して、ベンチャー企業や社会起業家の経営者が自社の事業をアピールするビジネス・コンテストを実施しました。

ご参加大手企業

アイ・ティ・フロンティア アイティメディア アクセンチュア アルティマ エス・エム・エス・データテック NECビックローブ NTTデータ NTTデータアウラ NTTデータ関西 オークネット 経済産業省 GXS シスコシステムズ シーネットネットワークスジャパン Skype ソネットエンタテインメント ソフトバンクIDC ソフトバンクBB ソフトバンクモバイル ダイヤモンド社 ディー・エヌ・エー 東京工業大学 東芝 日経BP 日商エレクトロニクス ニフティ 日本アイ・ビー・エム 日本オラクル 日本電気 日本ビジネステレビジョン ネクスト・ハンズオン・パートナーズ 日立製作所 富士通 富士フィルム 松下電器産業 財団法人未来工学研究所 リコー 早稲田大学 (敬称略・50音順)

グローバル・ブレイン株式会社 代表取締役社長 百合本安彦

まず、グローバル・ブレイン代表取締役社長の百合本より、GBの活動状況と本フォーラム開催主旨などの説明がありました。 サブプライムローン問題を契機として、株式市場が低迷し、昨今の新興市場上場件数が減少するなど、厳しい環境下において、グローバル・ブレインは攻めの姿勢を崩さずに、これまで通りハンズオン型のベンチャー支援を一貫して行っていくという力強いコメントがありました。また、それを裏付けるものとして、支援先である株式会社トライステージの東証マザーズへの上場、株式会社eSPORTSの事業譲渡、大手IT企業数社との正式提携、シリコンバレーベンチャーへの投資実施、社会起業家支援プログラムの開始などの最新トピックが説明されました。

株式会社トライステージ 代表取締役CMO 中村恭平様
「ダイレクト・マーケティングによる売れる商品作り」

2006年の設立以来、GBがリードインベスターを務める株式会社トライステージは、わずか2年半で東証マザーズへの上場を果たし、既に売上高200億円、経常利益10億円を誇るマーケティング・ソリューション企業です。 中村様からは、テレビ媒体を使って、クライアント商品の売上をいかに伸ばしていくかについて、実例を交えてご講演頂きました。商品企画からテレビ枠の選定、物流・決済、顧客管理に至るバリューチェーンを総合的に支援することで、「顧客の顧客を知りつくす」当社の手法が紹介されました。また、可能性のある商品に対し当社がマーケティング費用を先行的に投資することで、顧客の加速度的な成長を実現しパートナーシップを築くというモデルは、グローバル・ブレインのインキュベーション・モデルとも共通点があると言及されました。

株式会社オプト 代表取締役社長CEO 海老根智仁様
「OPTの紹介とその成長理由」「キャリアUPに関して」

株式会社オプトは、eマーケティングネットおよびネット広告代理店事業におけるリーディング企業です。また「一人一人が社長」という企業哲学を掲げ、ユニークな経営手法でも注目されている企業です。 94年に設立されたオプトの急成長の秘訣として、社員の全員の目標設定に顧客視点を取り入れ、利益に責任を持つことで、全社が同じモチベーションや方向性でチーム作りができる「チーム経営」の実践が挙げられました。また、会場参加者に対するメッセージとして、自身自身の損益計算書をいかに管理するかという戦略面での話や、日々の仕事で「情熱」「挨拶・笑顔」など10つの重要キーワードをテーマにした実践面の話がありました。これら海老根様独自の経営哲学に共感した多くの参加者が、熱心にメモを取っていたのが印象的でした。

グローバル・ブレイン株式会社 インキュベーション事業部 
「GBのインキュベーション支援〜事例を交えて」

GBのインキュベーション活動のアップデイトとして、アイベクス株式会社と日本アイ・ビー・エム株式会社の支援事例や、株式会社eSPORTSの経営改革支援などが事例として紹介されました。また、株式会社ニフティとの共同ファンドに関する近況についても報告されました。

ベンチャービジネス・ゴングショー

新進気鋭のベンチャー企業経営者5名がショートプレゼンテーションを行い、それに対し会場参加者の投票、優秀者を決定するというビジネス・コンテストが実施されました。それぞれ工夫が凝らされたプレゼンテーションに対して、拍手喝采や笑いが絶えない大盛況のセッションになりました。ITProでも紹介をされました。(記事は こちらをご覧ください。)

ゴングショー参加者(写真右から)

  • 株式会社ウイングスタイル 代表取締役 羽石雄高様 ジョギング・ウォーキング・水泳といったエクササイズの継続支援に特化したソーシャルメディア&ツールであるジョグノートを運営。
  • ネオプロモーション株式会社 代表取締役社長 藤田貴子様 情報とモノの一体型コンテンツを生活者の手元に届ける、プロモーション事業を展開。キャンペーン生活!は、楽しさいっぱいの懸賞つきクイズコンテンツを提供。
  • 株式会社オトバンク 取締役 業務執行責任者兼最高財務責任者 久保田裕也様 日本最大のオーディオブック配信ポータルFeBeおよび、新刊を中心とした書籍のPRを音声によって行う、日本初の書籍の総合情報配信サービス新刊JPを提供。
  • 株式会社レアジョブ 代表取締役CEO 加藤智久様 スカイプを使ったオンライン英会話を1レッスン25分あたり129円〜という格安の料金で展開。
  • 有限会社フォレスト・プラクティス 代表 田辺大様 企業向けに訪問マッサージを提供。疲れたビジネスマンのメンタルヘルスの改善に貢献するだけでなく、障がい者の方をマッサージ師として安定雇用するソーシャルベンチャー。

懇親会

懇親パーティでは、GBのアドバイザーであります早稲田大学 戦略マネジメント研究所の長谷川克也教授にご挨拶を頂いた後、株式会社オプトの海老根社長様に乾杯の音頭を取って頂きました。その後、参加者の皆様の間で積極的な名刺交換、ネットワーキングが行われました。また、GBが支援又は応援している社会起業家の展示ブースが設けられ、会場参加者がその社会性の高い取り組みに対して熱心に耳を傾けていました。

社会起業家 展示ブース

  • 有限会社フォレスト・プラクティス ベンチャービジネスゴングショーへもご参加いただきましたが、懇親会では、障がい者のマッサージ師の方がマッサージを施術し、確かな技術をご披露してくださいました。
  • 株式会社ナチュラルアートの子会社である清田産業株式会社 日豪の肉牛のいいところを合体させた正に肉専用の牛で、やわらかく肉本来のうまみが凝縮しているローストビーフをご提供くださいました。
  • 株式会社ヤッホー・ブルーイング 世界3大ビール品評会のひとつ「インターナショナル・ビア・コンペティション2007」の「アメリカンスタイル・ペールエール」部門で前人未踏の8年連続金賞受賞の「よなよなエール」をご提供くださいました。日本一美味しいオーガニックビール「よなよなエール」などをご提供くださいました。
  • NPO法人 病気の子ども支援ネット 遊びのボランティア 難病で入院している子ども達に遊びを通じて笑顔と学びを届けるボランティア活動をされていらっしゃいます。現状の子供たちの様子などを丁寧にご説明くださいました。

さらに、GBが発起人となり、ベンチャービジネスに関わり又は関心のある主要大学の有志の学生たちのコミュニティ「GB Student Entrepreneur Community」(GBSEC)の設立表明がありました。GBSECは、日本の将来を担うリーダー及び起業家の創出を目的します。その支援企業第一号として、株式会社istの紹介がありました。

懇親会の最後を飾ったのは、第1部で行なったベンチャービジネス・ゴングショーの表彰式です。皆さまからご支持をいただき1位となられたのは、有限会社フォレスト・プラクティス 代表 田辺大様でした。また、1位に迫る勢いで惜しくも2位となられた方は、株式会社オトバンク 取締役 業務執行責任者兼最高財務責任者 久保田裕也様でした。
受賞者の方へは、賞品として「ITmediaエンタープライズ、メールマガジンへの広告掲載」と清田産業株式会社様からご提供いただきました「ローストビーフ」が贈られました。その他、ご参加の方々へは、株式会社ヤッホー・ブルーイング様よりご提供くださいました「よなよなエールビール」が贈呈されました。

今回3回目を迎え、ますますその活動の内容を濃いものとしてきた本フォーラムですが、これからも継続的に実施致します。グローバル・ブレインの今後の活動にご期待ください。

グローバル・ブレインの標章はグローバル・ブレイン株式会社の登録商標です。その他標章および商標名は各々の所有者に属します。