2001 年 5 月 2 日

森トラストベンチャー基金設立:10億円IT関連企業に出資

日本経済新聞 2001年5月2日 掲載記事

森トラストは有望なベンチャー企業への出資を目的とするベンチャーファンド(基金)を設立した。資金規模は10億円で、情報技術(IT)関連企業を中心に10社程度に出資する。同社は昨年末、東京・港区神谷町にベンチャー企業だけが入居できる専用オフィスを開設済み。新たにファンドを立ち上げ、資金面での援助体制を確立することで、ベンチャー支援事業の拡大につなげる。

投資事業組合「GV-I(ジーブイ・ワン)」を、投資子会社の森インベストメント・トラスト(東京・港)、コンサルタント会社のグローバル・ブレイン(同・千代田区)と共同出資で立ち上げた。

3社はすでに30社近い出資先候補を確保済み。今後は投資案件を選別、1社につき1億円程度を投じる。財務・法務面での助言や情報提供で経営を支援し、将来の株式公開後の株売却益で資金回収を目指す。

森トラストは昨年12月、神谷町の自社保有ビル「虎ノ門40森ビル」内に、ベンチャー企業を対象にしたインキュベーション(ふ化・育成)オフィス「i-GATE神谷町」を開設、現在は三社が入居している。神谷町を「ゴッド・バレー」と呼ぶIT企業の集積地に育てる思惑がある。

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