2016年12月9日、「グローバル・ブレイン・アライアンス・フォーラム(以下、GBAF)2016」を六本木ヒルズにて開催いたしました。大企業とベンチャー企業のネットワーキングの場として始まったGBAFも今回で10回目の開催となりました。

当日は、大企業の新規事業担当者やベンチャー企業経営者など600名を超える方々にお越しいただき、海外からも韓国、シンガポール、イスラエル、香港、ニュージーランド、アメリカなどから100名以上の方々にご参加いただきました。

イベントでは、この日プレス・リリースが行われたGBの新ファンド、「グローバル・ブレイン6号投資事業有限責任組合」設立に関する発表、大企業・ベンチャー企業の方々による講演、宇宙産業に関するパネルディスカッションなどを行いました。

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「勝者の思考法
~野茂英雄のメジャー挑戦から紐解く逆境からのイノベーション~」
スポーツジャーナリスト 二宮清純氏

スポーツの世界で成功を収めるために必要なスキルを、二宮氏が身近に見てきた人々の例を挙げてご紹介いただきました。

二宮氏は、自身の尊敬する人物として川淵三郎氏を挙げ、Jリーグ設立に奮闘する同氏のエピソードを紹介。当時の川淵氏を近くで見て学んだこととして、「リーダーには『PASSION』『MISSION』『ACTION』の3つが求められる」と語りました。

続いて、野茂英雄投手のメジャーリーグへの挑戦を紹介。逆境からのメジャー挑戦でしたが、その成功の要因は「ボールに回転を掛けたフォーク」という誰にも真似できない球種にありました。このエピソードから、勝者には「オンリーワンのSKILL」と「それを可能にするWILL」が備わっているとお話くださいました。

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新ファンド発表会

GB代表である百合本より、「グローバル・ブレイン6号投資事業有限責任組合(以下、「6号ファンド」)」の設立を発表。経済産業省 商務情報政策局担当 審議官 前田泰宏様にも登壇いただき、「革新的ICTベンチャーとのオープンイノベーション創出を通じた経済貢献期待について」と題して、「6号ファンド」に対する応援メッセージも頂戴いたしました。

戦略的LP出資者として、クールジャパン機構様、JTB様、三井住友銀行様、電通国際情報サービス様、KODENホールディングス様、住友林業様に登壇頂き、「6号ファンド」へ参画する意義をお話いただきました。

「6号ファンド」は、12月末をファーストクローズとして運用を開始。200億円を上限としており、最終クローズとなるセカンドクローズは2017年6月末の予定です。事業会社に加え、大学や海外機関投資家からもご出資のお約束をいただいております。

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イスラエルベンチャーピッチ

ランチ会場ではイスラエルのスタートアップ3社によるピッチを実施しました。昨今、注目のスタートアップが続々と生まれているイスラエルの技術系スタートアップによるピッチということで多くの方にお集まりいただき、会場は入りきれないほどの大盛況ぶりでした。

登壇企業
Loom Systems
IRONSCALES
Effective Space

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「グローバル・ブレインの成長戦略」
グローバル・ブレイン株式会社 代表取締役社長 百合本安彦

弊社代表の百合本より、GBのこれまでの歩みと、今後の成長戦略についてお話させていただきました。
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「宇宙産業によるイノベーション」

パネリスト
宇宙飛行士 山崎直子氏
アクセルスペース 代表取締役 中村友哉氏
慶應義塾大学 特別招聘教授 夏野剛氏

宇宙飛行士であり、現在は内閣に設置されている宇宙政策委員会の委員も務めている山崎直子氏、超小型衛星の開発から打ち上げ、運営までを手掛けるアクセルスペースの中村友哉氏をパネラーに、「iモード」の生みの親として知られ、同じく宇宙政策委員会のメンバーでもある夏野剛氏をモデレーターに迎えてパネルディスカッションを開催しました。

議論の主なテーマは、日米の宇宙ビジネスの現状についてです。アメリカでは資金調達に成功する宇宙ベンチャーが多く、すでに1,000社ほどが活動しています。アメリカが世界の宇宙産業をリードしているのは、人工衛星の開発や打ち上げを行う企業だけではなく、観測データを利用する産業も発達しているためです。この周辺産業の発達はパネラーの両氏によると「NASAがスペースシャトルプロジェクトを終了し、プロジェクトや資金、人材までもが民間企業に広がってきていることが影響している」といいます。

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宇宙パネリスト

 

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「世界的権威が語る最新のロボティクス業界」

世界でも最大規模の研究機関であるSRI Internationalで7年間ロボティクスのディレクターを務め、現在はSuperflexのCEOであるリッチ・マホーニー氏より、コモディティ化が進んでいるロボティクス業界の現状を紹介いただきました。

同氏は「ロボティクスの普及で仕事が無くなるとよく言われる。私たちはロボティクスが可能にする未来のいいストーリーを、ビジョンを持って示す必要がある」と語りました。さらに、電気モーターで筋肉の働きをアシストする「パワードクロージング」というSuperflexが構想しているプロダクトのコンセプトを発表しました。

また、最後にはSuperflexにシリーズAにおけるリードインベスターとしてGBが出資を実行したことを発表しました。
参照:http://globalbrains.com/?p=1149


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「三井不動産におけるオープンイノベーションの取り組み」
三井不動産株式会社 取締役 専務執行役員 北原義一氏

三井不動産におけるこれまでの新規事業への取り組み、オープンイノベーションにあたって大企業側に必要とされる心構えなどについてご講演いただきました。

三井不動産では、早くから国内でインキュベーション施設やコワーキングスペースを運営し、ベンチャー企業の支援に注力していました。そして、国内に4箇所築き上げたそれらの拠点を統括する形で、2016年4月に生まれたのがベンチャー共創事業部、通称「31VENTURES」です。

北原氏は、「現在は大企業にも大きな組織改革が求められる。20人程度の小さな組織を作り、徹底して権限を委任することが必要」と指摘。また、「ゴーイングコンサーン」が日本の企業文化であり、雇用を守って企業を永続させるのが「真の経営者」だと熱く語ってくださいました。

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「KDDIにおけるスタートアップとの取り組み」
KDDI株式会社 理事 バリュー事業本部 新規ビジネス推進本部長 塚田俊文氏

KDDIにおけるこれまでのスタートアップとの取り組み実績や、これからの展望についてご講演いただきました

スマートフォンの普及によりKDDIとユーザーとの接点は多様化する一方、携帯キャリア各社の提供するサービスは同質化していきました。そこで、auユーザーへより生活を豊かにするサービスを、多様化する接点から届けるべく始めた取り組みのひとつが「auライフデザイン」でした。通信が本業のKDDI単独では金融決済・電気・保険・エンタメなどのサービスを提供することは難しく、ベンチャー育成・支援を行う「KDDI ∞ Labo」、コーポレートベンチャーファンドである「KDDI Open Innovation Fund」など、スタートアップ企業との共創を行う基盤を築き、サービスの提供を行ってきたといいます。

2016年10月には韓国にも拠点を設け、「今後は韓国のスタートアップの支援も積極に行い、社会にインパクトのある価値の創造を目指す」と今後の展望についてもお話しいただきました。

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以上
(写真:Rera Naru)

REPORT-02につづく